棕櫚箒?江戸箒?
使う場所でどちらの箒にするか選ぶなら、フローリングや畳中心の掃き掃除をする方は棕櫚箒、絨毯やカーペットも含めて掃き掃除をしたい方は江戸箒を選ぶといいでしょう。棕櫚箒は繊維が細かく、小さな綿埃や細かいゴミがまとわりつくことがあるので、フローリングや畳との相性がいい箒です。江戸箒はしっかりとコシがあるので、絨毯やカーペットでも、埃やゴミを小さな力で掃き出すことができます。また、できるだけ長く一本の箒を愛用したいという方は棕櫚箒がおすすめ。棕櫚の樹皮の繊維は非常に耐久性が高く10年、20年と使い続けられるうえ、使うほどフローリングにほどよいツヤ感が現れます。
棕櫚箒の選び方
山本勝之助商店の棕櫚箒は、サイズで分けると3種類のタイプがあります。一番大きく長さがあり両手で持つ「長柄箒」、その半分ほどの長さで少し腰をかがめて使う「手箒」、最も小さな「荒神箒」または「小箒」です。
① 長柄箒(全長125cm)※5玉長枝箒は全長約95cm
大きい部屋や広範囲の掃除に適しています。棕櫚箒の中では最も大きく長いですが、両手で持つので女性にも扱いやすいサイズ。柄が長いため腰をかがめる必要がなく、疲れづらいのもメリットです。
② 手箒(全長60~75cm)
ほどよい長さでさっと手に取りやすく、狭いスペースの掃き掃除にぴったり。穂先に傾斜があり、物が多い場所や小さな隙間も簡単に掃くことができます。少し腰をかがめて使うので、長時間掃除をすると腰が疲れることもありますが、いつでもすぐ手に取れるサイズと軽さが魅力です。
③ 荒神箒・小箒(全長20~40cm)
気になる細かい場所の掃き掃除ができるサイズ。机まわりなどの長柄箒や手箒で掃きづらい細かいスペース向きの小さな箒です。気軽に手に取って、掃除機で届かない棚の上などにも使えるところも便利です。
江戸箒の選び方
白木屋傳兵衛の江戸箒のサイズも、大きく3種類に分けられます。棕櫚の長柄箒よりもさらに長く両手で持ってかがまずに使う「長柄箒」、よりコンパクトな「手箒」、最も小さくちりとりとセットで使いやすい「小箒」です。
① 長柄箒(全長135~140cm)
4~5部屋以上もしくは一軒家を箒メインで掃き掃除する場合に最適のサイズ。両手で持ちかがまずに使うので、腰や膝への負担が少ないのがメリットです。ただし、柄が長く穂先のボリュームも大きいため、集めた埃やゴミを最後ちりとりに掻き入れる作業は難しいかもしれません。ちりとりを一緒に使うことを考える方は、長柄箒、ちりとりに加え小箒も一緒に使用することをおすすめします。
② 手箒(全長63~80cm)
1~3部屋程度の掃き掃除にぴったりのサイズ。コンパクトで取り回しがきき、気になる場所があったときにさっと掃くことができます。棕櫚箒と同様、広い範囲を掃いていると腰や膝が痛くなることがあるので、狭いスペースや部屋の使用にとどめるといいでしょう。収納もしやすく、初めにチャレンジしやすい箒です。
③ 小箒(全長18~60cm)
大きな箒で掃きづらい小さなスペースに適したサイズ。テーブル用、サッシ用などそれぞれの用途に合わせた専用の箒が展開されているので、使い道に合わせて選ぶことができます。ちりとり用の小箒は、長柄箒と一緒に使うのがおすすめです。
異なるサイズの箒を併用する
棕櫚箒、江戸箒ともに、箒を初めて生活に取り入れるのにおすすめしているのは長柄箒ですが、箒に慣れるにつれて異なるサイズの箒を一緒に使うようにすると、家のすべての場所を箒で掃除することができるようになります。例えば、一軒家であれば、長柄箒・手箒・荒神箒の3種類すべて、小さめの家なら長柄箒と小箒(荒神箒)または手箒と小箒(荒神箒)の2種類というように、長さの異なる箒をそれぞれの適した場所ごとに使うことで、より十分な掃き掃除が可能になります。