ブランド一覧

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長い歴史と職人の技術によってこだわりの逸品を作り続ける
全国各地より厳選された日本のブランド

  • SIWA

    <伝統ある地で歩んできた和紙メーカーの新たな挑戦>
    SIWAをプロデュースしている大直は、平安時代から続く和紙の産地である山梨県市川大門で、1974年に和紙メーカーとして設立されました。またプロダクトデザイナーの深澤直人氏は、人とものを自然に馴染ませ、調和させることでありのままの姿を活かすことを目指して活動しています。SIWAは、そんな大直と深澤直人氏が一緒に作り上げたブランド。2008年にスタートし、SIWAという名前は「和紙」と紙の「しわ」という2つの意味を持っています。

    <和紙のようでいて破れない、大直の新素材「ナオロン」>
    「日常的に使える和紙の製品を作りたい」との想いから始まったSIWA。大直が開発した破れない障子紙「ナオロン」をくしゃくしゃにすることで出る、優しい風合いを活かした日用品を作っています。ナオロンは伝統の中に新しい技術を盛り込んで作られた素材で、軽い和紙の風合いを持ちながらも、10kgの耐荷重があり破れにくい丈夫さを併せ持ちます。一度しわがつくと取れないというナオロンの欠点を深澤直人氏は魅力と捉え、紙の可能性を広げる日用品を生み出しました。

    <和紙の伝統を守りながら、新たな可能性を示す>
    ナオロンを使って作られたSIWAの製品は、軽くて丈夫、水に濡れても破れず強度を増します。縫製や熱による成型が可能なので、バッグや小物ケース、財布などが展開されていますが、デザインやカラーは無駄を省きシンプル。ベーシックなスタイルであるからこそ、付けられたしわや使うことで深まっていくしわが、そのままデザインとして引き立ちます。和紙という伝統素材の新たな可能性を示しながら、日常の暮らしの中に自然に溶け込むもの。SIWAの製品からは、古くから引き継がれてきたものと新たな可能性の出会いが感じられます。

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  • ヤクモ家具製作所

    <店舗や公共施設の家具作りから、家で使える家具作りへ>
    1989年に島根県出雲市で創業された、ヤクモ家具製作所。主に店舗家具や公共施設の備え付け家具を作っていましたが、現在の代表取締役の寺本大友氏が、「もっと一般のお客様にも自分たちの家具を使ってもらいたい」との思いから、インターネットでの販売を始めました。10年後「選んでよかった」と言われる製品を目指して、熟練職人の確かなものづくりの技術を活かし、長く使ってもらうための様々な工夫がなされた製品を生み出し続けています。

    <素材選びから妥協せず、熱い思いを持って作られる家具>
    ヤクモ家具製作所の製品は、住宅用建築材として広く流通している国産木材ではなく、北米産の最高級グレードの木材を使用。これまで培ってきた乾燥・製材の高い技術を惜しみなく使い、素材の管理から加工までわずかな妥協もなく、木の持つ温かさを十分に活かして丁寧に作り上げます。長く使い続ける家具だからこそ、使い続けるほど生活に馴染み、美しくなっていくものを作りたい。素材選びから妥協しない熟練職人の熱い思いがあるからこそできるものづくりの姿です。

    <天然無垢材だから、ずっと生活をともにできる大切な一品に>
    ヤクモ家具製作所の製品の大きな特徴は、天然無垢材を使用していること。無垢材とは、1本の原木から製品に必要な角材や板などをその形のまま切り出した「生きている」素材です。この無垢材の個性を活かし、一点一点丁寧に仕上げているからこそ、長く使い続けるほど美しく、ずっと生活をともにできる製品となります。ダイニングテーブルやチェアなどの家具は、一通り揃えられる豊富なラインナップ。金属を一切使用していない木製名刺入れや印鑑ケースなどの雑貨も、木の持つ魅力を存分に引き出した温かみと柔らかさが、生活に喜びを与えてくれます。

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  • 小笠原鋳造所

    <400年以上続く鋳物の町で生まれた、南部鉄器ブランド>
    岩手県の鋳物製作所である小笠原鋳造所。平安時代から鋳物の町として続く奥州市水沢地区で作られる鋳物は、南部鉄器という名で愛され続けています。南部鉄器は400年以上前に茶の湯釜代わりに使われたのがきっかけで、熱の逃げにくさや味のまろやかさを評価され広がりました。小笠原鋳造所2代目の小笠原陸兆氏は、2012年に亡くなるまで60年以上鋳物の製造を続け、南部鉄器としての伝統を受け継ぎながらも、現代的で暮らしに馴染む秀逸なデザインの製品を作り続けました。

    <毎日の生活で飽きることなく使える、無理のないデザイン>
    小笠原陸兆氏が重視していたのは、素材の強みを活かしたデザイン。この上なくシンプルで、鉄という重くて扱いづらい素材であるからこそ無理をしたフォルムを作らない。「芸術作品を作るつもりはない。毎日の生活で使ってもらえるものを作りたい」との言葉どおり、普遍的でベーシック、毎日使っても飽きることのない暮らしに合った製品ばかりです。小笠原鋳造所では陸兆氏が亡くなってからも、使いやすいものを無理なく作るという信念のもと、デザインをそのままに高品質な製品を作り続けています。

    <南部鉄器の長い伝統と現代的なデザインを併せ持つ逸品>
    小笠原鋳造所で作られる南部鉄器は、熟練職人だからこそ可能な洗練されたデザインが魅力。丸みの強いフォルムやキュッと絞られた持ち手など、細かい部分ひとつひとつに職人技が光ります。鉄素材なので熱が冷めにくく、フライパンはムラなく全体に熱が行き渡ります。また急須でお湯を沸かすと、熱の逃げづらさに加えてお湯に鉄成分が広がるため、貧血などにも最適。南部鉄器の長い伝統を守りながら現代的なデザインを併せ持つ製品の数々は、どれも毎日気持ちよく使うことができる逸品です。

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  • ALART

    <アルミで花器を作るというアイデアから始まったALART>
    ALARTは、1957年に栃木県足利市で設立された丸信金属工業が作り上げたブランドです。丸信金属工業は、創業時から一貫してアルミ製品を製造・販売。はじめは家庭用品を中心とした生産を行っていましたが、生活様式の変化などにより建築金物製造へと転換します。1976年に名前が生まれたALARTは、1998年にアルミで花器を作るという新たな可能性に挑戦することで本格的に始動しました。現在は花器を中心に、テーブルウェアやアクセサリーなど幅広いアルミ製品を展開しています。「足利の地で新たな産業を創る」との先代の思いを受け継ぎ、色をつけたり彫りこんだりすることでどんなかたちにも変わる、無限の可能性を秘めたアルミの新たな表情を追求し続けています。

    <製品が想いを伝える「ものが語るものづくり」>
    アルミはどうしても安価な素材というイメージが付きがちで、鉄などに比べ歴史も浅い素材です。しかし、漆と組み合わせることでマットな質感を表現するなど、他の素材と組み合わせたり、新しい技術を付加したりすることによって可能性が広がっていきます。工場では一枚のアルミ素材からたくさんの人の手を経て、ほぼ手作業で丁寧に製品が作られます。ALARTの基本は「ものが語るものづくり」。言葉よりも、手に取ってもらったものから想いが伝わる製品づくりを常に目指しています。

    <「こんな風に使いたい」と想像がふくらむデザイン>
    ALARTの製品は、アルミ素材だからこそ、そしてアルミ加工の工程を全て自社で行うからこそできる、独創的でオリジナリティのあるデザインが魅力。数々のクリエイティブな製品が、アルミ素材の可能性を様々なかたちで表現しています。製品を手に取ったとき、便利さや美しさを感じてもらうのも大切ですが、それに加えて「こんな風に使いたい」「この製品が入ると、空間がより良いものになる」と想像がふくらむような楽しみがあってほしい。そんな想いから、ALARTは使い手の創造性を引き立てるデザインで、イメージが広がるものづくりを心がけています。

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  • SUSgallery

    <金属加工の町に生まれ、新しい金属チタンと出会う>
    SUSgalleryが生まれた新潟県燕市は、江戸時代初期から金属加工の町として有名でした。「世界の燕」として海外でも知られる燕市で1965年に創業したSUSgalleryは、ステンレス製品を中心に製造を続けたのち、チタンという新しい金属への可能性に着目。職人たちの高い技術力により、ステンレス加工よりもずっと困難な、世界初となるチタンの真空二重構造タンブラーを作り上げました。このタンブラーは、2010年度に横浜で開催されたアジア太平洋協力会議(APEC)のクロージングランチでの乾杯のタンブラーとして選ばれ、海外からも高い評価を得るようになりました。

    <メイドインジャパンにこだわりながら、金属の更なる可能性を追求>
    ブランド名のSUSは、ブランド誕生のきっかけとなったステンレス鋼(JISにおける略号)と、「sustainability(継続可能)なものづくり」というブランドコンセプトの2つの意味を込めて付けられています。魔法瓶の国内一貫製造を行うなどメイドインジャパンにこだわりながら、常に金属の更なる可能性を追求しているSUSgallery。江戸時代から伝わる金属加工の技術に、現代の暮らしに合った新しいデザインやアイデアを合わせることによって、日々の生活を豊かにする金属の可能性を広げていきたい。そんな気持ちで製品を作り続けています。

    <丈夫さと使いやすさを両立させた、新しい金属のかたち>
    SUSgalleryの真空チタンタンブラーは、表面の凸凹がしっとりと手に馴染む、金属と思えないほど自然な質感。芸術作品のように美しく輝くカラーは着色によるものではなく、チタン表面の酸化被膜の厚みを変えることで光の反射を調整し、鮮やかな色合いを表現しています。丈夫さや美しい輝きなどの金属の特徴を活かしながら、薄くて滑らかな飲み口などの金属と思えない使い心地の良さを見事に両立させたSUSgalleryの製品。伝統ある町で受け継がれた技術と、職人たちの挑戦があってこそ実現した新しい金属のかたちです。

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  • 勝硯生産販売協同組合

    <震災を乗り越え、雄勝硯や雄勝石工芸品を受け継いでいく>
    雄勝硯(おがつすずり)をはじめとした雄勝石工芸品を生産・販売している、勝硯生産販売協同組合は、1984年に宮城県で設立されました。雄勝硯生産販売協同組合は設立翌年に通商産業大臣から伝統的工芸品指定を受けますが、2011年に東日本大震災により壊滅的な被害があり、生産を続けられない状況まで追い込まれます。しかし、ボランティアや各種支援を受けながら2014年には仮設工房を開所し、産地内での作業を再開することができました。約600年の歴史を持つ雄勝硯を含め、雄勝石を使用した工芸品の長い伝統を受け継ぐために魅力的な製品を作り続けています。

    <雄勝石の優美な石肌を、クラフト製品やテーブルウェアで>
    雄勝石は玄昌石とも呼ばれる、宮城県石巻市雄勝町産の黒色硬質粘板岩のことをいいます。経年劣化が少なく化学的作用などにも変質しない性質を活かし、主に硯の原料として使用されてきました。現在も雄勝硯は昔ながらの手作り製法により、職人の手によって丹念に彫り上げられています。伝統的な技術と圧倒的な美しさは、熟練の職人にしか出せません。また現在は硯のみならず、クラフト製品やテーブルウェアなどを通しても、職人たちの高い技術力を活かして雄勝石の優美な石肌を伝えています。

    <雄勝石の魅力を最大限に引き出して、いつまでも美しさが続く>
    雄勝石の魅力は、圧縮・曲げに強く吸水率が低いため、石肌の美しさがいつまでも続くこと。多目的プレートや丸皿なども展開している雄勝硯生産販売協同組合の製品は、滑らかな質感と深い漆黒の佇まいが高級感を漂わせます。また石を割った時に現れる自然な石肌を、職人たちが最も活かせるよう熟練の技術を持ってかたちにしているので、一点一点表情が異なり料理との相性を楽しめるのも特徴。-60℃から80℃ほどまでの温度に対応できる保温性があるので、一年中いつ使っても料理の質を落とさず、美しい漆黒で料理の色を引き立たせてくれます。

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  • ceramic japan

    <「せともの」の町で生まれた、アートとしても評価される陶磁器ブランド>
    美しく実用的な陶磁器ブランドとして有名なceramic japanが生まれたのは1973年。「せともの」という有名な言葉があるように、平安時代から焼き物の生産を続けている愛知県瀬戸市で創業されました。当初から一貫したデザインポリシーを持ち、才能あるデザイナーと瀬戸の伝統技術が見事に融合した、実用的な製品を生み出し続けてきました。 1982年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)に永久保存されることが決まるなど、アートとして海外での評価も高いブランド。焼き物を知り尽くした職人たちだからこそ作ることができる、伝統と革新的なアイデアの出会いで創造される、新しい焼き物たちです。

    <才能あるデザイナーと確かな技術力で、革新的な製品を>
    ceramic japanの魅力は何といっても芸術性の高さと実用性を兼ね備えたデザイン。このデザインのコンセプトに置かれているのは、「これまでにない」こと。市場のニーズを追求すると新しさがなくなってしまう。焼き物の歴史のある町で長く培ってきた技術を存分に発揮し、これまでになかった新たな表現を作り出しています。才能あるデザイナーと、「せともの」の町の確かな技術力がひとつになることで、思わず手に取りたくなる革新的な製品が生まれるのです。

    <現代的でスタイリッシュなデザインが、日常にそっと寄り添う>
    ceramic japanの製品は、美しい質感にはっと息をのむベーシックなデザインのカップから、紙の自然な折り目やしわを丁寧に象った花瓶まで、豊富なラインナップ。歴史のある街の工房で作られたとわからないほど現代的でスタイリッシュなデザインは、キッチンやテーブルとさりげなく調和します。これまでにない新しい視点で、日々の生活をもっと豊かにしたい。そんな想いをかたちにしたceramic japanの製品は、モダンにもクラシックにも姿を変え、日常にそっと寄り添います。

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  • 木村硝子店

    <木村硝子店が作り出す、プロによるプロのためのグラス>
    1910年に東京都で創業した木村硝子店は、レストランやバーなどの業務用を中心に、プロによるプロのためのワイングラスなどを製造しています。創業時から自社工場を持たず、ガラス職人や工場と協力してテーブルウェア製品を生み出し続けてきました。1950年代からは、看板商品である硝子を非常に薄く仕上げたグラスが近畿地方の割烹など使われ、徐々に一般家庭でも使用されるようになりました。100年以上もの間、「工場を持たない」いうこだわりを守ることで、開発と製造にほどよいバランス感が生まれ、その相乗効果がさまざまな優れた製品を生み出しています。

    <デザイナーだけでなく、現場のプロともコラボレーション>
    木村硝子店のものづくりは、いつまでも変わらない伝統を守りながら、新しい流れを次々と取り込んでいるのが特徴。デザインのプロだけでなく、ソムリエや料理家など木村硝子店のグラスを実際に使っている方々とのコラボレーションも行うことで、「プロに選ばれる製品」という立ち位置を確固たるものにしています。また、海外での優れた商品もセレクトすることで、どんなコンセプトにも応えることができるのも強みのひとつ。使う人のことを第一に考えるからこそ生まれるアイデアを次々実現し続け、自分たちの世界観を持ち続けたまま、使う人の想いにそっと寄り添います。

    <アイデアを大胆に取り込みながら、伝統と普選性を守り続ける製品>
    そんな木村硝子店の代表作は「極うすグラス」。有名割烹や老舗料亭で使用されており、その名のとおり誰もが驚くほどの硝子の薄さが魅力。グラスが口に当たったときの違和感をできるだけ排除し、見た目だけでなく触感すら美しいものを。これはテーブルウェアと毎日実際に触れ合っているプロの目を通したからこそ、そしてその想いを技術でかたちにできる職人たちあってこそできることです。アイデアは大胆に取り込みながらも、細部にまでこだわり抜いたデザインは日本人ならでは。さまざまな人たちの手を加えながら、木村硝子店としての普遍性を守り、魅力あふれる製品を生み出し続けています。

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  • 露木木工所

    <寄木細工の日本唯一の産地、箱根小田原地方で創業>
    箱根町に生まれた初代露木清吉さんが、寄木細工の修業を行った後、1926年に神奈川県小田原市で独立して始まった露木木工所。江戸時代からこの箱根小田原地方の伝統である寄木細工とは、色や木目の異なるさまざまな木を寄せ合わせて模様を作るものです。現在は箱根小田原地方が日本唯一の産地で、他の地域では見れない技術を評価され、1984年には国の伝統工芸品に指定されています。従来はお土産を中心とした寄木細工の雑貨の製造を行っていましたが、現在は地元ホテルの壁面や机の飾りなど、新たな分野への参入も始めています。

    <「生活文化の創造」で、新たな生活文化を生み出す>
    箱根小田原の地で、木を見続けてきたからこそできる技術がないと作ることができない、とっておきの寄木細工。色も素材も変わったところがない木材を、職人たちがさまざまな種類の木材と合わせると、はっと驚く美しさの細工が生まれます。露木木工所が常に意識していることは「生活文化の創造」。寄木細工の伝統をそのまま届けるのではなく、現代の生活に寄り添うモダンなデザインとして生み出したい。自然の一部である人と木を、露木木工所の製品で調和させ、新たな生活文化を作り出したい。そんな想いで、日々に潤いを与える製品を創造しています。

    <伝統を守りながら、生活に新しい風を吹き込む寄木細工>
    さまざまなタイプの寄木細工で作られた製品は、市松や小寄木などどれも日本らしい伝統が感じられる模様と、非常に細かく繊細なデザインばかり。色味の異なる木が入っている製品を飾れば、部屋全体のアクセントにもなります。手鏡や合子(ごうす)といった昔ながらのアイテムを展開しつつ、色味やフォルムにモダンな視点を取り入れているので、日常に使いやすいのも魅力のひとつ。「こんなものまで、寄木細工で作れるんだ」と驚く、テーブルウェアやスマホスピーカーなどの露木木工所の製品は、寄木細工という伝統を通して、私たちの生活に新しい風を吹き込んでくれます。

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  • 土楽

    <緑豊かな伊賀の里で、自然とともに作られる伊賀焼>
    日本有数の優れた陶器として伝統工芸品の指定も受けている伊賀焼。江戸時代に三重県伊賀市で生まれた土楽窯は、7代続く伊賀焼の家元です。現在は伊賀の窯も機械化が進んでいますが、同じ粘土を使っていても、手作りのものとは質感や保温力が全く変わってくるもの。土楽窯では、職人がろくろを使い時間をかけて、ひとつひとつ手びねりでさまざまな器を作っています。土楽窯の伊賀焼は、緑豊かな伊賀の里の自然の恵みを存分に楽しみながら作られ、器に入れられた料理の彩りや美しさを見事に引き立たせてくれます。

    <料理とともに使うことで輝く、土楽窯の器>
    土楽窯の陶器の特徴は、土鍋や酒器、鉢、皿などの普段使いできる器のみを作ること。7代目の福森雅武氏が「器は前に出ず、後ろに下がらず。使えば料理とともに引き立て合う」というように、器は料理という主役を引き立てるものであり、主役と一緒になることによってその魅力が発揮されると考えています。雅武氏は、土楽の敷地内にある庭や畑の野菜で作った料理や器などをおさめた本も出版。また、8代目の福森道歩氏も陶芸家でありながら料理研究家としても活躍するなど、土楽窯の人々は器が引き立てる対象である食に重きを置き、その食をさらに豊かなものにできる製品を生み出し続けています。

    <人の手ならではの温もりがある器で、食卓を豊かに>
    土楽窯の器は、伊賀の里に広がる昔ながらの田園風景のように、素朴な温かさを持っています。伝統を守り続ける工房ならではの質の高さや美しさはもちろん、使い続けることでさらに深みが増し、人の手ならではの温もりが感じられるのです。伊賀の里に伝わる確かな技術により、ひとつひとつ丁寧にかたちづくられた土楽窯の器。「ステーキが焼ける土鍋」である黒鍋をはじめ、伝統と食が出会って新たな価値を生み出した数々の製品で、いつもの食卓をさらに豊かにしてみてはいかがでしょうか。

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  • 甲斐のぶお工房

    <湯布院の山間でのびのびと作られる、木や竹のカトラリー>
    大分県産の孟宗竹や島根県産のミズメ材などの竹と木を使い、カトラリーの制作を行っている甲斐のぶお工房。1963年に創業した「甲斐治夫工房」を息子である甲斐暢夫氏が継ぐ形で、1999年に大分県湯布院の地でスタートしました。当初はお椀やお皿などのキッチンウェアを幅広く作ろうとしていましたが、供給が少なかった木や竹の洋風スプーンが特に受け入れられていったことで、木や竹のカトラリー専門の工房となりました。作り手は甲斐暢夫氏を含め計3名のみ。湯布院の山間にある工房で、大自然の環境そのもののような素朴でのびのびとした製品が、丁寧に生み出されています。

    <使いやすさを第一に考え、細部までこだわり抜いた製品>
    甲斐のぶお工房は、木や竹のカトラリー専門という全国でも珍しいスタイル。一般的には、家具などを主に作る工房が端材でカトラリーや雑貨を作るという流れが多いためです。しかし、カトラリー専門だからこそ他の工房には出せない数多くの工夫を施し、こだわりの製品を作り上げています。例えば看板商品であるスプーンは、手に持ったときのフィット感や口に入れたときの口当たりをすべて考え抜いたうえで、美しい木目と絶妙な曲線を表現。自然の温もりを伝えながら、常に使いやすさを第一に考えて、製品の改良を重ね続けています。

    <優しく丁寧に作られたカトラリーだから、ずっと使い続けられる>
    大量生産品をよく目にする木のカトラリーですが、甲斐のぶお工房のカトラリーは子ども用、右手用、スープ用など、使う人や用途によって製品が分けられています。それぞれ角度や柄の太さ、全体のフォルムなどを調整しているので、それぞれの生活に自然に溶け込み、長く使い続けることができます。製品を作るうえで甲斐氏が心がけていることは「誠実」。まっすぐに素材と向き合い、使う人のことをまっすぐに考えてよりよい製品を考案し続けています。「毎日使うものだからこそ、素材も作りも良いものを」と考える方におすすめの、手作業で丁寧に作られた優しさと温もりを感じるカトラリーです。

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  • 大内工芸

    <良質な竹材が育つ日田盆地で作られる、竹のテーブルウェア>
    1974年、大分県北西部にある日田市で創業された大内工芸。工芸に適した堅い竹が育ちやすい日田盆地で、箸作りを中心にした竹のテーブルウェアなどを製作しています。竹材を使った工芸業界でもその作業工程が次々と機械化していく中、大内工芸はすべて職人たちの手作業での製作を貫いています。竹材には柔らかい部分と硬い節の部分があり、人の手による微妙な力加減で加工するからこそ、滑らかな仕上がりとなるためです。熟練の職人たちが丁寧に作り上げた製品の美しさや使いやすさにこだわりを持ち、より上質なキッチンツールを目指して常に改良を続けています。

    <太さや厚みのある孟宗竹を、職人の高い技術力で製品に>
    大内工芸の製品の魅力のひとつは、工房周辺の竹林に育った良質な孟宗竹を素材としていること。孟宗竹は周辺の竹林の中でも最も太い種類で、この孟宗竹の厚みや強さを活かして、良質なテーブルウェアへと変化させていきます。一本の大きな竹材の中から製品に適した部分を厳選し、微妙に力を調整しながら加工していく技術はもちろん、竹の表皮を残して強度を保ちながら先端を細く削る製法も、他社が真似できないほど質の高い技術です。

    <使いやすさを第一に、シンプルな美しさで竹の魅力を伝える>
    大内工芸の製品の魅力のひとつは、使いやすさを第一に考えたデザイン。しかしそのシンプルな美しさを作る竹本来の姿を活かした加工は、熟練した職人だからこそできる技術によって裏付けられています。また、竹材を使った製品は、生育が早く1年中枯れることがないその竹の性質から生命力や長寿の象徴とされ、お祝い事の場にも選ばれてきました。特に節のある竹箸は、節目を大切にするという意味の贈りものとしても最適です。竹本来の色味や節を活かし、ひとつひとつ仕上がりが異なるテーブルウェア。竹を知り尽くした職人の手作業だからこそできる、魅力があふれた製品です。

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  • 山本勝之助商店

    <紀州の特産品販売から生まれた、棕櫚箒>
    1880年に和歌山県で山本勝之助氏が創業した、「かねいち」を商号とする山本勝之助商店。棕櫚(しゅろ)や山椒などの紀州の特産品を製造・販売していました。和歌山県野上地区で栽培されていた棕櫚に着目し、さらに販売先や使う人に喜ばれるものを作りたいという思いで、現在の看板商品である「棕櫚箒(しゅろほうき)」が生まれました。山本氏の口癖は「手廻しせねば雨が降る」。商いを行う者は、常に先を見据えて不測の事態に備え、相手に対して迷惑と不信を招かないようにしておかなければならないというこの金言は、いまも山本勝之助商店に経営理念として受け継がれています。

    <伝統を守るため、限られた職人のみ作ることができる>
    棕櫚箒とは、油分が適度に含まれているため水に強く長持ちする、棕櫚の繊維で作られた箒です。この棕櫚箒は、高い技術力と経験を持つ限られた職人のみが作ることを認められているもので、その誇りを持ってひとつひとつ丁寧に作られています。現在、優れた品質の棕櫚は国内での確保が難しく、台湾・中国などの海外からも調達していますが、製造はすべて紀州職人が手巻きで行っています。こうして時代が変わっても変わらないもの、守り続けたいものにこだわり、高品質な製品を作り続けています。

    <棕櫚の良さを教えてくれる、温もりのある箒>
    山本勝之助商店の棕櫚箒は、熟練した職人が妥協なく丁寧に仕上げているため、適切にお手入れをすることで「一生に3本あれば足りる」とされるほどの耐久性を発揮します。棕櫚の毛は柔らかくしなやかでありながら、丈夫さを併せ持つ優れた素材。適度に油分を含んだ棕櫚が細かいゴミを絡めとり、フローリングにツヤを出してくれます。日々の生活を便利にしてくれる棕櫚箒で伝統を伝え、棕櫚の良さを知ってもらいたい。そんな想いが込められた、温もりのある箒です。

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  • 大與

    <和ろうそくにしか出せない魅力を伝えるために、作り続ける>
    1914年に滋賀県高島郡(現高島市)今津町で創業された、和ろうそく専門工房である大與(だいよ)。100年以上にわたり作り続けている和ろうそくは永平寺御用達となったほか、1984年には滋賀県の伝統的工芸品にも指定されました。和ろうそくの主な原料は櫨(はぜ)の実や米の糠などで、石油を精製したパラフィンから作られる洋ろうそくと比べると原料価格はずっと高くなってしまいます。それでも、風に負けずに炎が美しくゆらめき続けるという和ろうそくにしか出せない魅力のために、誇りを持って製造を続けています。4代目の大西巧氏は、全国各地でのイベント参加やホームページ、ブログなどでの発信を積極的に行い、和ろうそくの素晴らしさを伝える活動にも尽力しています。

    <10年かけて習得する「手掛け」の技術>
    和ろうそくの製造に必要なのは、厳選された素材のみならず、長い年月をかけて培われた高い技術力。素手ですくった蝋を芯の周りに塗り固め、乾いたらまた塗り固めていくことを繰り返す「手掛け」と呼ばれる技法は、外気温や自分の体温を感じながら10年かけて習得するといわれています。10回の季節の移ろいを経験して、やっとどんな状況にも対応できる技術が身についていきます。このように洗練された技術を一日一日の積み重ねで培った職人やスタッフだからこそ、伝統ある製法を守りながらも、常に新しい可能性に挑戦することができるのです。

    <現代の家庭の中でも受け入れられる、新しい和ろうそくを目指して>
    100年以上続く伝統を大切に守りながら、現代の生活にも馴染む和ろうそくを作り、仏具としてはもちろんそれ以外の可能性も広げていきたい。大與ではそんな想いから、カラフルな色をつけたろうそくや絵師が絵をつけたろうそくなど、家庭の中でも受け入れられる新しい和ろうそくのかたちを模索しています。「hitohito」シリーズは大西氏の「和ろうそくをもっと生活の中に取り込んでもらいたい」という想いがひときわ強く込められたシリーズ。ろうそくのあるライフスタイルを提案することで「火と人」を繋ぐという意味があります。美しくゆらめき続ける和ろうそくの優しさで、生活に温もりを灯してみてはいかがでしょうか。

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  • 鋳心ノ工房

    <約900年もの歴史を持つ山形鋳物を、ユニバーサルなデザインで>
    1997年に山形県山形市銅町で、鋳金家かつデザイナーの増田尚紀氏によって創業された、山形鋳物の製造所である鋳心ノ工房。平安時代から約900年もの歴史を持つ山形鋳物は、江戸時代に商工業の発達を目的に行われた職人優遇策などによって産業規模が拡大し、1975年には国の伝統的工芸品に指定されました。そんな山形鋳物の特徴は、保温性があるのに薄くて軽いこと。鋳心ノ工房では、他の鉄器よりも繊細な肌感を持つ山形鋳物を、ユニバーサルなデザインを通し、新たな伝統として世に送り出しています。

    <保守的な伝統工芸ではなく、現代的な視点で新たな価値を>
    かつての鋳物産業は伝統的な茶釜作りが中心でしたが、鋳心ノ工房の創業者である増田氏は、現代的な視点を持ち込むことでさらに鋳物の可能性を広げていきました。職人でもありデザイナーでもある増田氏の想いは、鋳心ノ工房の製品を暮らしの中で生き生きと使われる存在にしたいということ。伝統工芸は決して保守的なものではないとの考えのもと、受け継がれてきたものだけでなく、現代の暮らしに潤いを与えられるような価値を付与した山形鋳物を製作し続けています。

    <伝統の継承と実用的なモダンデザインの、見事な融合>
    歴史と伝統をベースに、機能性や実用性を高めた鋳心ノ工房の鋳物。ティーポットを中心とした製品の数々は、鉄製ならではの重厚さがありながら、柔らかいフォルムやコロンとした可愛らしさを持ち合わせており、伝統の継承と実用的なモダンデザインの見事な融合を感じさせます。ひとつの色で合わせたり敢えてさまざまな色を取り揃えたりと、カラーコーディネートでも楽しむことができる茶托と湯呑のシリーズも、生活に豊かさをプラスすることを目指す鋳心ノ工房ならでは。繊細な技術で大切に作られた鋳物を日常の中にひとつ加えて、丁寧な暮らしをしてみませんか。

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  • 宮島工芸製作所

    <宮島の伝統文化「宮島杓子」の温もりを伝え続ける>
    広島県廿日市市宮島町で、明治時代中頃に創業された宮島工芸製作所。世界遺産にも指定された宮島では、島の産業として1800年頃に誕生した宮島杓子が有名で、ご飯をよそうしゃもじのことを杓子と呼んでいます。宮島工芸製作所でも、角盆作りを経て昭和初期からは杓子を作っていました。さらに戦後は、欧米の影響により材料を炒めたり混ぜたりするための調理道具の需要が高まり、杓子をアレンジした木べらを作ったところ多くの人に喜ばれました。プラスチック製の調理べらが量産されるようになった現在も、宮島工芸製作所は杓子や木べらを中心とした多様な製品を作り続けることで、宮島杓子の伝統と温もりを伝えています。

    <長い間培ってきた木工技術を「使いやすさ」に>
    杓子は、中国地方・九州地方のサクラを中心とした国内産の木材を素材にして、削り出しから加工までのすべてが手作業で作られます。全国的に機械化が進み、職人の手で作られる杓子は減ってきていますが、伝統ある技術や職人の経験に基づいた製品作りにこだわり続けています。古くから受け継いできたものを守りながらも、追求し続けているのは「使いやすく、長く使ってもらえる」こと。長い間培ってきた木工技術を活かし、製品を手に取るひとりひとりの暮らしをより豊かにできるよう、常に改良を加え続けています。

    <使えば使うほど味わい深くなる、暮らしに馴染む杓子>
    宮島工芸製作所の杓子は、使用後によく乾燥させるなどのお手入れを行うだけで、10年ほども使い続けることができます。徐々に美しい飴色に変化し、味わい深い杓子になっていくのも魅力。また、ひときわ木目の美しさが目立つのも特徴のひとつです。仕上げのコーティングを施していないため、素朴な美しさに加え、木に水がしみこみやすく使い勝手のいい杓子となります。使えば使うほど暮らしに馴染んで長く愛用することができる、宮島の職人たちの丁寧な手仕事の温もりを感じる杓子です。

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  • 萩ガラス工房

    <一度途絶えた幻のガラス「萩ガラス」を復刻>
    萩ガラス工房は1992年、山口県萩市で設立されました。萩ガラスの始まりは1859年の幕末、長州藩士の中嶋治平によって産業として興され、天皇家や公家に献上するほどの上質さを持ったものでしたが、中嶋氏の死後は衰退。幻のガラスとして、長い間作られることはありませんでした。当時の記録や遺品からこの萩ガラスの復刻品の製作を開始したのが、萩ガラス工房です。加工だけではなく原料となる石英玄武岩の精製から一貫して取り組み、職人たちの150年越しの技術と想いを、タンブラーやグラスといった現代的なガラス製品のかたちでいまに繋いでいます。

    <萩ガラス工房だからできる、「オンリーワン」の技術力>
    萩ガラス工房の大きな特徴は、一般のガラスよりも遥かに高い、1520℃という超高温度域で精製される「硬質ガラス」で製品を作る技術を持っていることです。この難易度の高い技術で製品作りを行っているのは、国内でも萩ガラス工房のみ。この技術により、傷つきにくく衝撃にも強い、一般のガラスの5~10倍も強度が高い製品となります。また、地元の笠山でしか採掘することができない石英玄武岩を原石から粉砕・溶融・精製する一貫生産も、萩ガラス工房だからできることのひとつ。こうした「オンリーワン」の技術を誇りに、独自の製品を作り続けています。

    <他では見られない、150年以上の歴史と最先端の技術の融合>
    萩ガラス工房の理念のひとつである「独創」は、その製品に色濃く表現されています。代表的な「内ひび貫入ガラス」は、一般的なひび入りガラスと異なり、3層構造でひびを内側に封じ込めることによって、熱湯を入れても割れることのない耐熱性を実現しました。原料である石英玄武岩の色そのままの、上品で深い緑の輝きを表現した「玄武岩ガラス」のタンブラーやグラスも看板商品となっています。最先端の技術によって再現された、美しくもどこか懐かしい雰囲気を持つ萩ガラス工房の製品。他では見られない、150年以上の歴史と技術の融合を楽しむことができるでしょう。

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  • 文五郎窯

    <日本六古窯のひとつ「信楽焼」の有名な窯元>
    文五郎窯は、1862年に初代奥田文五郎氏が創業した信楽焼の窯元です。信楽焼(しがらきやき)とは、琵琶湖地層の良質な粘土を原料とした、滋賀県南部の甲賀市信楽で作られる焼き物のことをいい、日本六古窯のひとつに数えられています。現在の文五郎窯では、5代目である奥田文悟氏が陶製浴槽などの大型陶器を、文悟氏の弟の章氏がシンプルモダンな食器などを製作。2008年には「文五郎倉庫」と名付けたギャラリーを窯の一角にオープンし、さまざまな製品の展示や企画展などを行うことで、信楽に住む人と信楽を訪れる人を繋いでいます。

    <北欧の感覚を取り入れた現代的なデザインと使いやすさを両立>
    奥田章氏が作り出す器は、スタイリッシュさと使いやすさを兼ね備えた実用的なもの。信楽焼の伝統を受け継ぎながらも、北欧の感覚を取り入れた現代的なデザインが魅力です。しかし章氏が強調するのは「自分は芸術家ではなく、職人」ということ。製品のアート性よりも使いやすさに重点を置き、実際に使う人の目線に立って微細な調整や改良を日々重ねています。大切に継承されてきた技法に、現代の暮らしに合うデザインと機能性を付与することで、どの世代にも愛される器を作り出しています。

    <シンプルな要素をバランスよく組み合わせた、モダンな器>
    文五郎窯の代表的な器は、「信楽焼新総合展」で優秀賞を受賞したリバーシブル皿。通常の縁がある表面と、溝があり揚げ物などを載せるのに適した裏面の両方を使用できる、独創的な器です。柔らかい流線型のフォルム、十草模様のライン、そして現代の食卓に合う優しい色味。文五郎窯の器は、それぞれの要素がシンプルでありながら絶妙なバランス感で構成されています。現代的なデザインと実用性を持ちながら、伝統ある信楽焼ならではの優しい温もりも感じさせる文五郎窯の器で、温かい食卓を作ってみませんか。

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  • 松野屋

    <鞄問屋から、日用品を幅広く扱う「荒物」問屋へ>
    1945年、松野屋は東京の日本橋で鞄問屋として創業。流通の変化による市場縮小の流れもあり、1993年に3代目となった松野弘氏は、鞄だけでなく日用品を幅広く扱う荒物問屋へと方向性を変えていきました。荒物とは、ほうきやちりとりやざるなど簡単な作りの日用品。芸術品や民芸品ではなく、人々の日常に根ざした道具のことをいいます。日用品は100円ショップなどで手に入れることができても、丈夫さや使いやすさが優れているお気に入りは見つけにくいもの。荒物と呼ばれる昔ながらの道具をいまの生活に活かすともっと日々が豊かになることを、松野屋は製品を通して教えてくれます。

    <自分の目で確認した優れた荒物を店頭に>
    松野屋の商品は、松野氏が自ら全国の職人を訪ね歩いて見つけてきたものを多く取り扱っています。「こんなものを使いたい」という生活者の目線でものを見て、作っている職人を訪ね、材料や工程を自分の目で確認するという手順を踏んで、商品を厳選。なるべく自然素材で作られており、妥当な価格が付けられているものを店に置くようにしています。今の暮らしを便利にしてくれる、「ベストでもベターでもない、ナイスなものづくり」。このコンセプトを具現化した荒物たちが、松野屋には並んでいるのです。

    <長く愛されてきた温かさを感じる、昔ながらの道具>
    素朴な日用荒物雑貨を扱っている松野屋。長く愛されてきたものをさらに長く愛せるように、ひとつの仕入れ先からはできるだけ長く、継続的に商品を仕入れています。また、既存の荒物の発掘のみにとどまらず、松野屋オリジナル商品の開発も行っています。一般的なバケツより小ぶりの「トタン豆バケツ」はその代表例です。環境問題の深刻化や「丁寧な暮らし」をしたいと感じる人々が増えてきたことによって、改めて見直されつつある昔ながらの道具。松野屋の荒物を通して、長い時間をかけて伝わってきたものの温かさを感じてみませんか。

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  • 岸本吉二商店

    <創業以来手作業で作り続ける「菰縄」>
    KOMODARU-LINKを生み出した岸本吉二商店は、1900年に兵庫県尼崎市で創業され、菰樽(こもだる)の部材である菰縄(こもなわ)を作り続けています。杉樽を菰で巻いた菰樽は、江戸時代に船に載せた酒樽を荒波から守るために生まれ、数々の酒どころに囲まれる尼崎では菰縄作りも行われるようになりました。現在、全国で菰縄を作っている会社は3社まで減少していますが、岸本吉二商店ではグラフィックデザイナーとコラボしたラインであるKOMODARU-LINKを立ち上げ、現代的で取り入れやすい新たな菰樽文化を開拓。手作りだからこそ伝わるもの、残っていくものにこだわり、創業以来手作業による生産を続けています。

    <古いイメージのある菰樽に、新たな可能性を>
    KOMODARU-LINKを展開する岸本吉二商店では、自らのものづくりを「絶滅危惧種」に例え、材料集めや使う機械のメンテナンスなどが日々厳しくなってきているといいます。しかし、現代の菰樽は銘柄や店舗をアピールするツールとして酒蔵や料理店などに置かれるほか、結婚式などの祝い事の場で樽を威勢よく開ける「鏡開き」で登場することも増えてきました。KOMODAEU-LINKでは、古いイメージのある菰樽にモダンなデザインを付与することで、日本独特の色使いが主であった菰樽の新たな可能性を広げています。

    <伝統の菰樽文化を、新しいかたちで現代に>
    日本の伝統文化を活かしながら現代的な視点を絶妙なバランスで取り入れている、KOMODARU-LINKの製品。代表的な「ミニ鏡開きセット」は、スタイリッシュなデザインとテーブルに置けるサイズ感、何度でも割ることができる仕組みなど、数々の工夫とアイデアが詰め込まれています。製品を作り続けることを通して目指すものは、菰樽文化の再提案。菰樽文化を現代に合ったかたちで提案し、お店の開店や結婚式などの大きな節目以外でも、身近な生活の中にあるものとして感じてもらいたい。この熱い想いとともに、伝統を受け継ぎ現代に生かし続けています。

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  • やま平窯元

    <有田焼の伝統を守りながら、こだわりの器を提案>
    戦後まもなく、佐賀県有田町の有田焼窯元「山庄窯」の二男である山本平作氏が、自身の名前から二文字を取って創業した「山平窯」。1972年に社名を「やま平窯元」と変更し、業務用食器を製作し続けてきました。2011年には自社ブランドとして家庭用食器の展開を始め、2012年に看板商品である「エッグシェル」を商品化して有名になったことが、業務用、家庭用の区別なくこだわりの器を生み出す現在のやま平窯の姿に繋がりました。有田焼の伝統を守りながらも、ジャンルにとらわれず現代の暮らしに合う器を提案し続けています。

    <地道で丁寧な手作業が、手に取る人の感動や驚きに繋がる>
    やま平窯の器作りの特徴は、手に取る人の感動や驚きのために手間を惜しまないこと。かつての業務用食器作りで培った、独自の技法を活かした繊細な作業を、妥協のない仕上がりのために地道に行っています。こうした丁寧な工程や職人の技術がひとつになり、エッグシェルの卵の殻のような薄さと軽さといった他にはない表現力が生まれるのです。このように、やま平窯の「食」を大切に想う全ての人に向けた器作りの姿勢は、さまざまな「食」と調和する器そのものに表れています。

    <現代のさまざまな「食」に合う、新しい有田焼>
    やま平窯の看板商品であるエッグシェルは、厚さ1mm以下という繊細な作りが魅力。この薄さが、手にしたときのしっとりした質感と、飲み口の軽やかな口当たりを生み出しています。また、使用されている陶土は白の度合いが強いため、透き通るような白さも特徴です。このように、シンプルでありながらデザインや質感に新しさや独創性を感じさせるのが、やま平窯が支持される理由のひとつです。現代のさまざまな食のシーンに合う、全く新しいかたちの有田焼。思わず感動が生まれるやま平窯の器を、手に取ってみてはいかがでしょうか。

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  • MokuNeji

    <「工芸」に「工業」が加わり、新たなプロダクトへ>
    株式会社小鳥来のプロデュースにより、石川県山中漆器産地で生まれたMokuNeji。製品作りを担当しているのは、同じ山中漆器産地に工房を構えるたにてる工芸です。陶芸のろくろのように、高速で回転する機械に木を固定し、木材を回転させながら削っていく「木工ろくろ」と呼ばれる技術が受け継がれる地域に位置しています。MokuNejiのプロダクトは、この木工ろくろという「工芸」の伝統技術に、一見別分野のように思える精緻なネジきりの「工業」技術が加わることで、新しい可能性を生み出しています。

    <古い概念にとらわれない挑戦が、独創的な製品を生み出す>
    MokuNejiは、数値制御(NC)による加工などの機械の導入を行っているのが特徴のひとつ。業界の中では例を見ない方法でしたが、このおかげで正確なネジ加工が可能になりました。MokuNejiの魅力である異素材との融合は、このNCを使いこなせてこそ実現するのです。MokuNejiの製品作りを行う職人たちは、「もっとやったことがないことをしたい」という想いを持ちながら製作に関わっています。古い概念に固執せず、新しいことに興味を持ち次々と挑戦していくことが、MokuNejiの独創的な製品を生み出すことに繋がっていきました。

    <異素材をひとつの製品にするアイデアと、確かな技術>
    代表的な製品であるコーヒーミルをはじめ、どれも工芸と工業が互いに魅力を引き出し合っているMokuNejiの製品。木工ろくろの技術により表現された木の優しいフォルムと、ネジを使った機能性が見事に融合しています。ガラスや鉄などと木が製品としてひとつになるには、機械の導入に加え、木材加工の高い技術が求められます。異素材をひとつの製品にするという独創的なアイデアのみならず、それを裏付ける確かな技術を持ったMokuNeji。木の温かさと便利さを両方感じられるモダンな製品は、工芸と工業の新たな可能性を感じさせてくれます。

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  • 庖丁工房タダフサ

    <「鍛冶の町三条」で生まれた、庖丁専門工房>
    庖丁工房タダフサの始まりは、1948年新潟県三条市で初代曽根寅三郎が創業した「曽根製作所」。創業の地である三条は、江戸時代から続く金物産業文化が有名で、「鍛冶の町三条」として知られていました。創業当初は鎌、小刀、庖丁などの幅広い刃物を製造していましたが、時代の流れに合わせて漁業用刃物、家庭用刃物と庖丁に特化して製品を作り出すようになっていきました。創業時から変わらないのは、「本当に良いもの」を作って提供したいという想い。全ての工程を職人の手作業で行うことで歴史ある技術を守りながら、時代のニーズに合わせて求められるものを柔軟に取り入れ、「本当に良いもの」を追求しています。

    <変わっていくべきところを変える「温故知新」の心>
    工房の心得として「温故知新」を掲げる庖丁工房タダフサ。三条の鍛冶の技術に誇りを持ち、存続させ続けることはもちろんですが、現代の暮らしに合わせて変わっていくべきところは変えるという柔軟な思考でものづくりに取り組みます。この職人たちの想いがそのまま、実際に使う人の目線に立った細やかな配慮のある製品に表れています。親しみやすくわかりやすいラインナップと、使いやすさを第一に一本一本想いを込めた丁寧なものづくりが、誰からも愛され長く使われる庖丁を生み出しています。

    <使いやすさと切れ味を極めた、本格派庖丁>
    庖丁工房タダフサの庖丁は、手に馴染む木のハンドルと、錆びにくい鋼の刃が特徴のひとつ。木のハンドルはタダフサの特許技術から生まれた栗材の抗菌炭化木を使用しているので、木のあたたかみはそのまま、フィット感や使いやすさを向上させています。パン切り庖丁と万能庖丁の刃は、錆びにくくよく切れるSLD鋼をステンレスで挟む3層構造となっていることで、切れ味のよさと錆びにくさを両立させています。「鍛冶の町三条」の伝統技術はそのままに、現代の暮らしに合わせて使いやすさと切れ味をとことん極めた庖丁で、日々の料理をもっと楽しいものにしてみませんか。

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  • 藤木伝四郎商店

    <角館の伝統文化、樺細工の産地を守り続ける>
    山桜の樹脂を加工して作る木工工芸品「樺細工(かばざいく)」の老舗、藤木伝四郎商店。1851年に秋田県角館町で樺細工の問屋としてスタートし、1976年に工場を設立することで自社製品の製造ができるようになりました。職人たちが懸命に試行錯誤を重ねて新たな製品を発表するものの、民芸調の域を出ることができず、行き詰まりを感じていた2009年に出会ったのがデザイナーの山田佳一朗氏。職人の発想の外に出た、現代的な新しい茶筒「輪筒」を考案しました。同じ製品、同じデザインを守り続けることが伝統ではなく、樺細工の産地を守り続けることが伝統であるとの考えのもと、常に新たな視点を取り入れながら樺細工の製品を生み出し続けています。

    <樺細工にしかできない独自の技法に誇りを持つ>
    山桜の樹脂で作られる樺細工は、ひとつひとつ表情の異なる樹皮を最も美しく見せられるよう、計算しながら慎重に作業していきます。製品を形作るだけでなく樹皮の個性を美しく引き出す力は、樺細工の伝統と職人本人の経験や感性があって初めて表現されます。製品のデザインやアイデアは、新しく生み出したり変えていったりしなければならないもの。一方で、樺細工にしかできない洗練された技術は、維持し続けるべきもの。新たな可能性を探りながら、樺細工独自の技法に誇りを持ってものづくりを続けています。

    <伝統の技法はそのままに、時代に合わせて変化する製品>
    藤木伝四郎商店の代表的な製品といえば、茶筒。木型ににかわを塗った経木と桜皮を巻き付け、貼り付けていく「型もの」という樺細工独自の技法によって、高い密封性を保ってくれます。この樺細工の技法を活かして、さまざまな種類の樹皮を組み合わせた「輪筒」、少し顔をのぞかせる桜皮がアクセントの「帯筒」など、現代的なデザインの製品が次々と生み出されています。「品を磨き、信頼を磨く」との信念から、素材にも届ける人にも誠実に作られた藤木伝四郎商店の製品。時代に合わせて変化しながら生き続ける伝統の姿を見せてくれます。

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  • ヨシタ手工業デザイン室

    <「売りたい」というシンプルな想いで、デザインから販売まで>
    2011年に東京都小金井市で設立された、ヨシタ手工業デザイン室。キッチン用品を中心としたデザインを行うだけでなく、代表の吉田守孝氏がデザインしてメーカーが製作したプロダクトを、ヨシタ手工業デザイン室の手で販売まで行っています。製品を販売店に卸すこともありますが、基本的にはデザインを手がけたすべての製品を自社のネットショップで宣伝・販売しています。販売まで行うデザイナーが少ない中、「せっかくデザインしたんだから売りたい」というシンプルな想いで製品開発から販売までを一手に担い、自らの手でデザインを世に送り出しています。

    <手で触れて対話しながら作られた、「手工業」の製品>
    ヨシタ手工業デザイン室は、「手で触れ五感に感じることを大切にしたい」「手を動かし道具や素材との対話から気づき着想したい」との想いから「手工業」の名がつけられました。製品はこの想いを体現するように、カーブにフィット感を感じられたり、持ちやすい小さな溝があったりと、どれも手にしてわかる細かな配慮が行き届いています。吉田氏のデザインの始まりとなった「ステンレスラウンドバーシリーズ」は新潟県燕市、家族みんなで使える「くーわん・ふーわん」は石川県小松市と、いずれも専門技術を持った工房の協力を得て作られています。各地の伝統と吉田氏のアイデアが見事に融合した、上質な製品ばかりです。

    <シンプルで合理的でありながら、あたたかさを感じるデザイン>
    ヨシタ手工業デザイン室の代表的な製品は、ステンレスラウンドバーシリーズ。栓抜きのデザインのための材料を探している際、金属加工の伝統がある新潟県燕市で、長楕円形の断面をしたステンレス材に出会い、これを押し潰して丸みを帯びた素材にするデザインを考案したのが始まりでした。このようにヨシタ手工業デザイン室の製品は、素材を活かしたシンプルで合理的なデザインでありながら、どれも柔らかなあたたかさを感じます。それは、吉田氏が実際に手で触れたときの感覚を大切にデザインしているからです。使う人の生活を第一に考えながら、道具と対話することで辿り着いたやさしいデザインの数々は、製品を手に取る人の心も穏やかにしてくれます。

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  • woodpecker

    <始まりは妻に作った「いちょうの木のまな板」>
    2007年に、木工業が盛んな岐阜県で設立されたwoodpecker。代表の福井賢治氏は、仏具や神棚、神輿の木製部品製造を手掛ける職人の家に生まれ、木工業の修行を重ねていました。woodpecker設立のきっかけとなったのは、福井氏が妻のリクエストで作った「いちょうの木のまな板」。妻が「使いやすくてデザインも素敵。キッチンに立つのが楽しくなった」と喜んでくれたことで、自分らしいものづくりを追求していくことを決心します。現在は看板商品のいちょうの木のまな板以外もラインナップが増え、全国150店舗以上で取り扱われるブランドとなりました。妻のためにまな板を作ったように、使う人の暮らしにそっと寄り添う製品を作り続けています。

    <手作業で行う工程ひとつひとつを、手間暇かけてじっくり丁寧に>
    woodpeckerが製品作りで心がけていることは、手作業で行う工程ひとつひとつに職人の技と心を込めること。さまざまな種類の木材の重さや硬さなどの特徴を熟知した上で、妥協せず製品に適した箇所を選び抜き、製作に入っています。また、woodpeckerの特徴でもある丸みを帯びたやさしいフォルムは、見た目の美しさに加え使い手が安全に扱えるように、「面取り」という手順をじっくり丁寧に行っているからこそ表現されます。製品デザインのテーマは「普遍的な美しさ」。どんなキッチン、食卓、料理であっても、変わらず引き立てることができるデザインを重視しています。

    <持ちやすさ、使いやすさを第一に考えた、温もりを感じるまな板>
    看板商品であるいちょうの木のまな板は、適度な柔らかさがあるため刃当たりがやさしいところが魅力。国産のいちょうは油分を多く含んでおり、水はけがよく乾きやすいところが食のプロにも評価されています。また、食卓にそのままプレートとして出せる小さいサイズから、食材をたくさん切っても受け止めてくれる大きいサイズまで展開。どれも持ちやすさ、使いやすさを第一に考えられた、使う人のためのまな板です。ほっと温もりを感じるデザインはもちろん、柔らかい印象を与える細かな加工ひとつひとつに、暮らしに寄り添う愛用品になるようにとの想いが込められています。

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  • ヤマサキデザインワークス

    <「あきらめずに、もっと使いやすく」を追求したプロダクト>
    2005年に東京都江東区にて、デザイナーの山崎宏氏によって設立されたヤマサキデザインワークス。文具メーカー勤務を経て独立した山崎氏の作り出す製品は、ステーショナリーやテーブルウェアなど多岐にわたりますが、どの製品も「あきらめなかったら、どうなるのか?」をテーマに「少し新しい日用品」として作られています。例えばたくさんの紙を留めると変形してしまうゼムクリップや、隅に水滴やごみが溜まるトレイなど、「これはこういうモノ」だから仕方ないと、生活の中で無意識にあきらめていること。それをあきらめずに、もっと使いやすくしたらという観点をベースにして、新たな発見のある製品をデザインしています。

    <山崎氏独自の視点から生まれる、生活を楽にするアイデア>
    ヤマサキデザインワークスの製品のアイデアは、山崎氏独自の視点から生まれています。「ほぼ同じサイズの名刺入れとメモホルダーを別々に持たなくてもいいのでは」「トイレットペーパーのストックをもっとキレイに置きたい」など、誰もが疑問や不満を持ちながらも何となく受け入れてしまっていることを、すっきり解決してくれるようなデザインです。このデザインを形にしているのは、地域の熟練した職人たち。ステンレスは金属加工で有名な新潟県燕市、木工は福島県会津など、それぞれ一流の地域で伝統技術を守る職人たちが丁寧に仕上げています。

    <固定概念を覆し、新たな視点や気づきを与えてくれる>
    山崎氏のデザインをかたちにした製品の数々は、どれも日々の暮らしを楽に、より過ごしやすく変えてくれるもの。「そういうもの」だと思い込んでいた固定概念を覆し、日常のちょっとしたストレスや気になることはアイデアで解消できると教えてくれます。シンプルで無駄を省き、どんなインテリアにも馴染みながら、機能性と使いやすさにこだわり生活を豊かにしてくれるヤマサキデザインワークスのプロダクト。日常の中で、「こうすればよかったんだ」という新たな視点や気づきを与えてくれる製品の数々を体験してみませんか。

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  • 我戸幹男商店

    <「ろくろの里」山中温泉で作られる、モダンな漆器>
    山中漆器ブランドである我戸幹男商店は、1908年に石川県山中温泉で「我戸木工所」として創業されました。陶芸のろくろのように、木材を回転させながら削る技法「木工ろくろ」が有名で「ろくろの里」と呼ばれる山中温泉。我戸幹男商店の初代も木からお椀などを作る木地師でしたが、2代目が漆器の販売を始め、3代目がそれを本格化させました。現在は4代目の我戸正幸氏が外部のデザイナーを起用するなどして、地域に伝わるろくろの技術を活かしながら、よりモダンなデザインの製品を生み出しています。

    <ろくろ挽きだからこそできる、美しいシルエット>
    我戸幹男商店のこだわりは、ろくろの里の伝統工芸を受け継ぐものとして、ろくろ挽きによる同心円という制約があるからこそ、シルエットやフォルムの美しさを追求すること。芸術性と実用性を併せ持ち、長く使ってもらえる普遍的な美しさがあるデザインの漆器を作り続けています。我戸幹男商店のテーマである「不易流行」は、山中漆器の伝統の技を活かしながら、現代の生活に溶け込むデザインと融合させるという姿勢を表した言葉です。ろくろ挽きと艶やかな漆仕上げという技術を守りながら、暮らしに馴染むものを作りたいという想いが込められています。

    <伝統技術でしか作れないものを、現代の暮らしへ>
    美しい木目と艶やかな漆は、我戸幹男商店の漆器の大きな魅力。ひとつひとつ異なる木目は、全国一のろくろ挽き産地で技術を受け継ぐ木地師によって素材を存分に活かして表現されたもの。そしてその天然木の存在感を拭漆で存分に味わってもらうために、漆を塗っては拭き取る作業を何度も繰り返し、艶やかな光沢を作っていきます。地域に伝わる伝統技術でしか作れないものを、現代の暮らしに合ったかたちで提供したい。使う人の生活の一部となることで、長く愛されてほしい。そんな想いを込めながら、産地と技術に誇りを持って作られたことを感じられる器たちです。

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  • 中山石材工房

    <庵治石プロダクトを有名にした、石臼製品>
    香川県高松市牟礼町(むれちょう)で創業された、中山石材工房。この地域でしか採取することができない庵治石(あじいし)を使い、お墓の丸い部分など「丸もの」の加工を行っています。日本三大花崗岩のひとつである庵治石は、「花崗岩のダイヤモンド」と呼ばれるほど硬くて美しい石。中山石材工房代表の中山忠彦氏は、この庵治石を使った「コーヒー臼」などの石臼製品を考案し、2010年には「むらおこし特産品コンテスト」にて中小企業庁長官賞を受賞するなど、庵治石プロダクトを全国的に有名にしました。

    <独特の表情と高い硬度が特徴の高級石材、庵治石>
    中山石材工房の製品の特徴は、何といっても庵治石を素材に使用していること。「斑(ふ)」と呼ばれる濃淡のあるまだら模様がひとつひとつ異なる表情を見せ、石材の単価としては世界一とされている高級石材です。また、水晶に近い硬度を持つおかげで、変色したり艶がなくなったりしづらいという魅力もあります。そんな庵治石を使った石臼は、お茶やコーヒーなど挽くものに合わせて、ひとつずつ大きさや目立てを変えて丁寧に作っています。中山氏の職人としてのこだわりと、産地を支える庵治石への想いが詰まった作品です。

    <丁寧に作られた石臼をゆっくり挽く時間が、大切なひとときに>
    用途に合った納得の挽き具合になるまで目立てにこだわり、ひとつひとつに想いを込めて丁寧に作り上げられる、中山石材工房の石臼。受け皿に使われている香川県特産の本漆塗り盆は、艶やかな美しさでさらに高級感を演出します。手間と時間をかけてじっくり挽いた粉は豊かな香りが立ち、従来製品とは全く違った香ばしさと、穏やかなひとときを味わうことができます。希少な素材を使い丁寧に作られた石臼と、ゆっくり息を合わせながらお茶やコーヒーを挽いていく。きっと日常のなかの大切な癒しの時間となるはずです。

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  • syouryu

    <生活の中で使うことができる、新しい金属プロダクトを目指して>
    1909年に富山県高岡市で創業された「シマタニ昇竜工房」の自社ブランドであるsyouryu。高岡は江戸時代から金属製品全般を製造する鋳物の町として知られており、シマタニ昇竜工房では音を出す仏具であるおりんを専門として製造しています。寺院用のおりんを作り続ける中で、「高岡らしく、鍛金職人らしく、そして生活の中で使うことのできる新しいプロダクトを作る」という考えから、新ブランドのsyouryuが生まれました。鍛金職人だからこそ辿り着いた、金属を身近に感じることができる全く新しい錫(すず)製品です。

    <不純物を含まない錫で、折り曲げに強い素材を作る熟練の技>
    syouryuの製品作りでこだわっていることのひとつは、錫100%の素材で作り上げること。錫を素材とする製品は、扱いやすくするために銀や銅などの金属を1%ほど含ませて使用することがほとんどですが、shouryuでは純度100%の錫を使用しています。不純物を含まない錫を加工するためには熟練した技術が必要となりますが、その分何度も金槌で叩かれ薄くなった錫は、折り曲げに強い素材へと成長していくのです。リズミカルに繰り返し叩いていくことで、錫という素材に美しい模様と強さを与えていく。100年以上の伝統を持つ工房の職人ならではの技が光る作業です。

    <ずっと金属と向き合ってきたからこそ見つけ出した、新しい器>
    看板商品の「すずがみ」は、美しい模様がつけられた金属素材でありながら、簡単に手で曲げることができる不思議な器。食器としてはもちろん、花器やアクセサリートレーなどとしても使用することができ、用途の広さも魅力です。また錫は非常に使いやすい素材で、熱伝導率が高く冷たい温度を保ちたい料理にもぴったり。抗菌性の高さや衝撃への強さも併せ持ちます。ずっと金属と向き合い続けてきたsyouryuだからこそ見つけ出した、生活を豊かにすることができる錫という金属のこれまでになかったスタイル。高岡の職人の技とアイデアで生まれた器で、新しい感覚を味わってみませんか。

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  • モメンタムファクトリー・orii

    <高岡銅器の伝統をベースに、着色の新技術を生み出す>
    モメンタムファクトリー・oriiの始まりは、1950年に富山県高岡市で創業された「折井着色所」。全国有数の銅器の産地である高岡で作られた銅器は、「高岡銅器」と呼ばれ約400年の歴史を誇ります。高岡銅器は高度経済成長期であった2代目の時代に生産量のピークを迎え、その後市場は縮小していきました。そこで、3代目である折井宏司氏は自身の経験と折井着色所が持つ優れた着色技術を掛け合わせ、着色に魅力のある自社製品を生み出すことを考えました。その想いから、従来はできなかった薄い銅板への着色を実現。2006年にモメンタムファクトリー・oriiとしての活動を始め、高岡銅器の歴史をベースに生まれた新しい技術によって、これまでにないインテリアや雑貨を製造しています。

    <試行錯誤を繰り返して確立した、銅の美しさを引き出す着色法>
    高岡銅器の着色法の特徴は、新たに色を塗るのではなく銅の持つ美しさや色を引き出すということ。漆やお歯黒、酢など金属の表面を腐食させるためにさまざまな材料を使います。そして、さまざまな技法と薬品を組み合わせることで、数十種類もの色のバリエーションを作り上げることができます。モメンタムファクトリー・oriiの美しい着色法は、それに加えて糖みそや大根おろしを煮たり漬け込んだりと、まるで料理のような材料と技法で、さまざまな試行錯誤と微調整を繰り返して確立していったもの。この職人たちが経験の中でひとつひとつ大切に積み上げてきた技術を最大限生かせる製品を、日々生み出しています。

    <伝統工芸の新たなかたちを表現するプロダクト>
    高岡銅器の伝統的な着色技術が存分に発揮されたモメンタムファクトリー・oriiの製品は、それぞれ風合いが微妙に異なる、世界にひとつだけの色味が魅力。銅の持つ成分から、芸術性の高い色味を時間をかけて大切に引き出して製品にしています。伝統工芸に次々と新しい視点を取り込むことで、現代の若い人にも興味を持ってもらいたい。さらにその「新しい」が「普通」になるような発信を続けていきたい。モメンタムファクトリー・oriiの製品は、そんな想いが込められた、高岡銅器という伝統工芸の新たなかたちを見せてくれるプロダクトです。

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